印刷 高速道路 1000円 機械仕掛けの林檎 小話16 忍者ブログ
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 そもそもそもそとそ、と増殖中。(小話が)

 小話

〇子どもたちを預かりました。
阿紫花「嬢ちゃんたちゃ夏休み中のガッコの補講?大人は健康診断?親戚の法事だ?だからってなんであたしたちのトコに来るんでさ」
平馬「兄貴たちしかヒマしてねえんだよ。菊姉とかも学校の用事でいねえんだ。母ちゃんが、兄貴たちといろ、って。いいじゃねえか、オレたちと一緒にいるだけでいいんだから」
阿紫花「バッカ、お前ェあたしとジョージのひと時を邪魔すんじゃねえ、って」
ジョージ「(阿紫花の頭頂部を拳でぽくぽく殴る)こら、子どもたちが悪いんじゃないだろう。今日一日だけだ。そんなに手がかかる子達でもないし。私たちでよければ、見ていよう」
勝「ありがとう、ジョージさん」
涼子「それに比べて、平馬のお兄さん心狭いわね」
阿紫花「へん、ガキにゃ優しいなんてね。ごリッパなこって」
ジョージ「お前と二人きりの方が手がかかるからな」
勝「何して過ごそうか……。宿題もやっちゃったし……」
涼子「家にいろって言われたしね~。テレビも面白いのないし」
平馬「う~ん……やっぱ、アレかな。兄貴といえばアレ」
阿紫花「ああ、アレ……。アンタでかくなっちまったからなあ。でもま、やってやれねえ事もねえか。ジョージもいるしな」
ジョージ「?」
 数十分後。
夏期講習中の菊「英良なんかに子どもの世話が出来るかしら……。ジョージは見てるだけでしょうし。一応電話して確かめておきますか。……あ、平馬?私よ」
平馬「あ、菊姉?何?」
菊「英良とジョージはいた?大丈夫そう?」
平馬「うん。遊んでた!なあ、お土産にアイス買ってきて!がりがり君」
菊「お断りよ。全員分買うくらいお小遣い持って来てないわよ。お母さんに言って。もう電話切るわよ。(内心では大丈夫そうで安心してる菊)--あ、そういえば(英良とジョージは)何してたの?邪魔じゃなきゃよかったんだけど」
平馬「? (みんなで)プロレスごっこ!じゃな!」(電話を切る平馬)
菊「……。……。……!?」

 菊・帰宅後。阿紫花とジョージは離れに戻ってる。
菊「なんだ……、普通にプロレスしてただけなのね……」
平馬「兄貴の卍固めはスゴイんだぜ!ジョージが『壊れる』って叫んでた」
涼子「私見てただけだけどね~」
勝「僕は痛くてギブアップしちゃった……」
菊「……。(どんだけよ……)ま、何事もなければ良かったわ。……ほら、がいがり君。特別よ」
勝・涼子「わ、ありがとう!」 
平馬「ありがと。でさー、菊姉ー」
菊「ん?」
平馬「プロレスごっこ、って兄貴言ってたけどよー。プロレスごっこ、って、大人用と子供用とあんの?昨日の晩にコッソリ離れ覗いたら、兄貴とジョージが布団の上でくっついてたから、今朝何してたのか聞いたんだよな。そしたら、プロレスごっこ、って。兄貴たちのは大人用なんだってさー」

阿紫花「今日も、してもらいやすかね……。寝る前に運動しとくと、よく眠れンでさ……(ジョージの顎に指)」
ジョージ「……また泣く事になるぞ?」
阿紫花「望むところでさ。ちょっと痛いくれえが、イイんでね……」

ストレッチされて背中バキバキの阿紫花「30過ぎると、体中こりやがんのな……あ、あっ、あ、やべ、気持ちい……(背中が)」
ジョージ「ここ、固くなってるな……(筋肉が)」
阿紫花「もっと、もっと強くして……!それ好き……気持ちいい……」
ジョージ「こうか?(背中ばきばきに逆えび反り=昼間の仕返し)」
阿紫花「あ、ああっ、馬鹿野郎……ッいきなりそん……(痛い)」
ジョージ「すぐに慣れる」
阿紫花「……ん(涙目)」

 離れの入り口で固まってる菊。文句を言いに来たのに入れない。
菊「……」
部屋から聞こえてくる阿紫花の声「あ~、気持ちよかった……。たまには、あたしがやってやりやしょうか?」
ジョージ「ムダだからいらない。私の(カラダ)は特別硬いのを知っているだろう?(中身が機械だし)」
阿紫花「あ~、(肩とかの筋肉)ほぐすの大変そうだもんな(苦笑)」
菊「……!?(ジョージ……受け……はないの!?)」

 翌朝。
菊「ジョージ」
ジョージ「おはよう」
菊「……人間て、初めてでも挑むべきだと思うのよ……!(思いつめた顔)痛みを恐れずレッツトライ(人差し指と中指の間に親指を入れて握り拳を作って←良い子はしてはいけません)」
ジョージ「朝から何をさせる気だ」



〇俗語は分からんチン。
ギイ「出かけるのかい?」
いそいそと支度をする阿紫花「へえ。こないだ知り合ったカタギさんとね(ちょっと嬉しそう)こっち来てから知り合いもいなかったし、いつもジョージに張り付かれてたからよ。あのハゲがいねえ内に、酒でもご一緒しようってな段取りに」
ギイ「ふうん(なんか心配だな……)どんな人間?男?」
阿紫花「男でさ。なんか面白いヤツでね、こないだのハロウィン(ジョ阿紫短編参照)に知り合った医者でさ。真っ当なオシゴトだし、安心かい?(苦笑)ジョージにゃ言わねえでくんな。うるせえから」
ギイ「別にいいけど。……なあ、そいつはどんな事言って君と友達になったんだ?」
阿紫花「あ~、普通でさ。携帯教えろとか……あ、なんかあたしがキツネっぽいってよく言ってたな。確かにキツネ顔って言われっけど」
ギイ「……それ、なんて言われたのかを、英語で言ってごらん」
阿紫花「『You looks Wicked foxy.』(君は最高にイイ女!)」
 
ギイ「……というワケで、なんだかんだ言い聞かせて部屋に閉じ込めておいたから」
ジョージ「君の協力に最大級の感謝をする」
ギイ「……君からの最大の感謝の表明がこんな事だとはな……(うんざり)」
 アホ……。



〇め、女豹!
パブで酔ったヴィルマ「ア・シ・ハ・ナ~♪ こんなに気分良く酔っ払うと、一発ヤりたくならな~い?」
同じく酔ってる阿紫花「構わねえよォ?あ、でもあたし酔って勃ち悪ィかも(ひゃひゃひゃひゃ)」
ヴィルマ「ブハッ、あんたにチ〇ポなんか要らねー!ケツ出してアンアン言ってりゃいいのよゥ!アタシのテクでケツだけでイカせてやるわよ(ひゃひゃひゃひゃ)」
ジョージ「(……下品すぎる)」
ギイ「阿紫花、マドモワゼル。楽しい会話を邪魔して悪いが、卑猥な話題は慎みたまえ。免疫が無いから、聞いているだけで恥ずかしいのだ。……ジョージが」
ジョージ「!?(私!?)」
 ジョージは弄ってなんぼ。

ヴィルマ「あらァん、ホント?かなりいい持ち物だって聞いてるけど、オツムはオコチャマなのねえ」
阿紫花「デコはジジイだけど、脱いだらスゲーんだぜ?」
ジョージ「誰のデコがジジイだ」
ギイ「君以外にないだろ」



〇ホントは怖い日本の習慣
ジョージ「来年も、一緒に……」
阿紫花「……ン(無言で小指を差し出す)」
ジョージ「なんだ?」
阿紫花「指きり。日本の約束の仕方でね……(ジョージの小指に小指を絡ませる)お互い約束を守るって時に使うんでさ」
ジョージ「分かった。約束する。来年もよろしく」
阿紫花「ちなみにこの約束を破ったら、この指をブッた切られて針を千本飲まされるんでそのおつもりで(ヤクザ顔)」
ジョージ「……!?」
阿紫花「ちなみにこの風習の起源は江戸時代の遊女で、客に自分の指を切って贈りつけて客の心変わりを責めたっつうヤツで、後にヤクザのエンコ(指)切りになり……」
ジョージ「(怖ェー!日本文化怖ェー!!)←ガクブル」
阿紫花「あたしを裏切ったら、あたし……この指全部切ってアンタに食わせて三途の川に一緒に身投げしてやるから……(地獄のような目で)」
ジョージ「(怖ェー!この日本人怖ェー!!)←ガクブル」

ジョージ「愛って責任が伴うんだな……(ため息)」
ギイ「愛と責任?パパにでもなったのかい?ジョージ」
ジョージ「パパ……いや、どっちかっていうとゴットファーザー的な、な……」
ギイ「?」


〇ホントは怖い日本の習慣・その2
ジョージ「今年は無理だったが、来年は一緒にセツブンしないか、と、キクたちからメールが来たぞ。セツブン、とは何だ?」
阿紫花「へえ、そうですかい。来年ねえ、そんじゃちょいと予行練習……いやあ、ジョージさんにゃ荷が重てェ祭りでさ(首を振りつつ)」
ジョージ「そんなにか?どんな祭りなんだ」
阿紫花「へえ。でもこの時期はなんだかんだと日本じゃ行事が多いんでさ。ちょいとまとめて説明させてもらって構わねえかい?」
ジョージ「ああ!」
阿紫花「ならばようがす(いいでしょう)。まず豆を用意しやして、これを戸口に飾りやす。そしてその年の縁起のいい方角を見上げながら、ひたすらに心の中で『鬼は外』『福は内』と念じやす。喋っちゃダメですぜ」
ジョージ「……」
阿紫花「そんで歳の数だけイワシの頭を貪りやす」
ジョージ「生臭い!奇祭過ぎる!」
阿紫花「だから練習しようって言ってんですよ。ジョージさんナマの魚食いたくねえとかぬかして、菊や平馬どもを困らせんじゃねえかと、あたしはそいつが心配で……(そっと目尻を拭うフリ)」
ジョージ「……分かった。私も長年しろがね-Oだった男だ……!やってみせる」
阿紫花「ジョージさん……!」
 
 翌年の黒賀村。
ジョージ「実に申し訳ない……。どうしてもイワシの頭を歳の数だけ食べる事が出来なくて……!!どう数えても百個以上……!(サングラスの奥涙目)」
 無言の阿紫花一家。
菊「……英良は一緒じゃないの?」
悔しがるジョージ「アシハナ……エイリョウは少し遅れてくるとかで……。彼に無理だと言ったら、初心者だから今年はコレで勘弁してやると言われて……!(ジョージの手に『オットッ〇』4箱)コレならなんとか食べられるから……!ご期待に添えなくて申し訳ない……」
阿紫花母「わかったから、もう顔を上げて下さい……」
菊「あと余計な事だけど、英良に浮気されてないか調べた方がいいと思うわ……」

 その頃の阿紫花。
勝「どしたの?阿紫花さん。わ、チョコくれるの?ありがとう!」
涼子「ありがとー。あたしイチゴのもーらい!」
勝「待ってよ!半分ずつにしない?」
涼子「いいよ!はい半分こ!」
勝「うん。わあ、美味しいや。ありがとう阿紫花さん」
 ニヨニヨニヨニヨしながらそれを見ている阿紫花。
エレオノール「何をしているの?阿紫花」
阿紫花「癒されてんでさ……」
 自分の弟や妹より、勝がカワイイ阿紫花。浮気。
 
ジョージ「ウプ……こんな小さな豆でも百個以上食べるのは辛い」
菊「去年ギイも同じ事言ってたわ……」
 ですよねー。
 


〇200億(堀江蟹〇『Qping』パロ)
阿紫花「あーあ10億円ひろって警察に届けてほめられた挙句に落とし主があらわれず数ヵ月後に後腐れなく丸ごと貰いたいですねえ」
フウ「阿紫花君、ちょっと欲を隠した方がいいよ……(警察に行った時点で逮捕されるんじゃ……?)」
阿紫花「なんでさー、フウさんだって欲しいでしょ10億円!10億円欲しいのは人間の本能でさ!あたしは10億円と11億円あったら絶対10億円取りやすね!だって11億円とかセコイし」
フウ「(金銭感覚がおかしい上に計算出来ない子なんだ……)」
阿紫花「もしあたしが200億貰ったら、フウさんに1万円あげやすよ」
フウ「じゃあ199億9999万円になっちゃうよ?……」
阿紫花「えーウソ!?じゃーダメ!」
フウ「じゃあ阿紫花君、あたしに200億1万円おくれよ。そしたらあたし、阿紫花君に200億あげる」
阿紫花「えーマジで!?200億ですよ!?フウさんスッゲー!なんで200億も持ってらっしゃるんで!?」
フウ「(……阿紫花君なら今すぐ全財産サギれる気がする)



〇増村と出会う
増村「やいやいやいこの変な外人め!阿紫花とねんごろになった気でいやがるのも、大概にしやがれってんだ!」
ジョージ「(この村にはアシハナの昔の男しかいないのか……?)……腕にモノを言わせるつもりなら、相手をしよう」
阿紫花「ハッ!いけやせんジョージ!(二人の間に割って入る)ここはあたしが」
ジョージ「しかし、君……」
阿紫花「いいから任せな。--増村、ちっとこっち来な」

増村「おうおう、なんだよ、やっぱ俺のがいいってかァ?つか、なんだあの外人はァ!?テメエ、俺をコケにしやがったのか!?」
阿紫花「落ち着きなせえ。……アンタだからホントの事言いやしょう。実はあたしとジョージは……生き別れの実の兄弟なんで」
増村「え!マジ!?似てねえ……」←バカ
涙を拭うフリをする阿紫花「アンタにはホントの事言いやす。三十年ぶりに生き別れの兄と出会い、この黒賀村に戻ってきて、かりそめとはいえ親は親、阿紫花の二親にあたしの実のアニさんというお人の立派な姿を見せて礼の一つもさせてもらえりゃア、何よりの親孝行になるってな按配で。この村にいる間は、ありきたりな兄弟として静かに暮らせりゃ何より幸せってなモンだ。見逃してくれりゃあ、あたしアンタにずうっと感謝しやすから(嘘泣き)。あの人がこの村にいる間は、そっとしておいてやってくれねえかい。その後は、……好きにしてもらって構いやせん」
増村「マジで?……(筋肉脳味噌で『暴れて阿紫花を勝ち取る』『ガマンしてご褒美』の二者を秤にかける増村。ジョージに勝てるかなー、阿紫花言う事聞くかなー、という思案で秤が『ガマンしてご褒美』に傾く)……絶対ェだぞ。アイツ帰った後でしこたま掘らせろよ」←ブツクサ言いながら去る。

ジョージ「……さっきの彼は?」
阿紫花「ああ、犬と一緒でさ、バカな上に目が悪いみてえで、あたしとあんたが実の兄弟だとか納得して帰っちまいやがんの……」
ジョージ「ヒドイなー、それは(苦笑)」
阿紫花「まー、バカは騙されても仕方ねえってイイ例でさーね。……あんなバカは始末してもいいが、アンタそれもイヤって思うだろうからな(ボソボソ)……」
ジョージ「何か言ったか?」
阿紫花「いんえー。帰りの日はとっとと帰りやすからねー」
ジョージ「ああ」

カウンターの上に置いた携帯を弄る増村「今オナ禁とセク禁してんだ。阿紫花と盛り上がろうと思って!」
尾崎「あ?阿紫花なら、昨日また外国に帰ったって、加納が言ってたぜ?」
増村「……!?」
 捨て犬。
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