印刷 高速道路 1000円 機械仕掛けの林檎 小話10 忍者ブログ
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 寒くなってまいりましたが、どうか皆さん健康でお過ごし下さい。私も気をつけよう。

 続きに小話。

小話10

〇ダイエット
ミンシア「新しい恋を掴むためにも、綺麗にならなくちゃね!私は女優なんだし!恋を見つけるには充実した心身がなくちゃね!まずはダイエットよ!」
ジョージ「私も軽くなりたい……」
ミンシア「一緒にダイエットする?仲間がいた方がはかどりそう!でもジョージは必要ないでしょ、細いし、新しい恋がしたいワケじゃないんでしょ?」
ジョージ「だからだよ。この間深夜に……」
 深夜寝ている阿紫花のベッドにこっそり忍び込むジョージ。コート?は着たまま。
ジョージ『アシハナ……』
阿紫花『ムニャ……重い……誰だこのメタボ野郎……(すっごく苦しそうな寝言)』
 額を押さえて悔しそうなジョージ。
ジョージ「ボラを付けたままじゃアシハナを潰しかねない……!着衣でも体位が限定されずに出来る体になりたい……!」
ミンシア「……ゴメン、私一人でやるわ……」
 後日。
素面でクダを巻きながらミンシア「目的を遂げる過程ってすごく孤独だって事を思い知ったわ……。(自分の)愛のために(ジョージたちのラブラブな)愛を退ける気持ちって、この世にあるのね……」
エレ「深いですね……(尊敬の眼差し)」
ミンシア「フッ……。愛を知るって、孤独を知るって事なのよ……」
 流石姐さん。
 


〇重い
阿紫花「……なんか最近、ジョージがベッドで積極的っつーか、変なんですけど。外人さんてな、いちいちねちこいんですかね」
ギイ「情熱的と言いたまえ。イヤな事を強要されるのかい?」
阿紫花「イヤじゃねえ。寝た男の中でもピカイチマシな方でさ、ジョージは。ただなんか最近変に体位に拘るから、それが分かんねえ。テク磨こうとか、好奇心が芽生えたとかじゃなさそうなんだよな。むしろこう、教科書にでも従ってるような変なマジメさがあるっつーか」
ギイ「それはどうなんだろうな。本当に不器用な男だなあ」
阿紫花「ま、分かって付き合ってるからいいですけどね」
ギイ「カタブツすぎるから君はもっと自由にやればいい、と、この間アドバイスして本まで渡してやったんだがな」
阿紫花「……何を渡したんで?」
ギイ「『初心者向け四十八手』」
阿紫花「 ア ン タ の せ い か 」

ギイ「『優しいSM講座』とどっちがいいか悩んだんだけど」
阿紫花「なんでそんな本を持ってんだ……」 



〇ギイさんは修羅場慣れしてると思う。
阿紫花「ギイさんはホント動じねーのな。普通、同僚が男と出来てるって知ったら態度変わりやすよ」
ギイ「態度を変えるほど、最初から君たちを親しかったワケじゃないからな。それに百年以上生きていると、色んなものを見るからね。ゲイくらい珍しくない。どこの国にもいたよ」
阿紫花「ふ~ん」
ギイ「僕の容姿から僕がゲイだと思ってモーションかけてきたりすれば軽蔑するがね。ジョージと君はそんな事しないからな」
阿紫花「そういう趣味あるかないかくらい見りゃ分かりやすからね。趣味じゃねえ人相手にするヒマねーんでね」
ギイ「ジョージに言ったら『君の相手をするくらいなら去勢する』と言われたのには驚いたが。そんな事になったら僕の方が人間をやめるね」
阿紫花「ま、それが普通の反応っすね。……でもその割にゃ、ギイさんはあたしに触って来る気がすんですけどね。別に悪くねーけど。ガキが人形触るみてーに触るだけって感じ」
ギイ「エレオノールは小さい頃から日本人ぽくなかったからな。鳴海……は無いな、君は日本人形みたいで目新しいから、つい触ってしまうようだ。イヤなら触らないよ」
阿紫花「どうせすぐ飽きンでしょ。別に飽きるまで触ってもらっても減らねえからいいですよ。こっちも美人は好きなんでね(言いながらギイにペタペタ触られている)」
ギイ「そして女性も人形も好きな癖に、本命はハンサムでも人間でも人形でもないんだからな(阿紫花にペタペタ)、君は口と行動が一致しない」
阿紫花「あんたもでしょ(ニヤニヤ)。似た者同士、仲良くしやしょ」
 急に部屋の扉が開き、書類を見下ろしたままのジョージが入ってくる。
ジョージ「あ、いかん、ノックを忘れ……(ソファの上でじゃれているギイと阿紫花を見て石化)な、何をしている!」
阿紫花「スキンシップですよね」
ギイ「その言い方は少しやらしい。使うならボディコミュニケーションだ」
ジョージ「ふ--ふしだらな!(真っ赤になって)バカ!私という者がありながら!恥を知れ!(わっ、と扉から出て行く)」
ギイ「……」
阿紫花「……ああいう、古風で純情で修羅場なんて考えねえトコが好きなんでさ(漢な顔で)」
ギイ「百年生きてても、見た事ないものはあるからな……(しみじみ)」



〇食事の風景。ヴィルマとジョージと阿紫花とギイで外食。
ヴィルマ「何注文しよっかな~。ステーキでも食べようかね」
ギイ「僕は牡蠣を半ポンド(約225g)貰おう。シャブリ(辛口の白ワイン)と」
ジョージ「私もそれにする。ただワインは、エフィックスのグリューナー・ヴェルトリーナーがあったら凍るくらい冷やして」
ギイ「そんな飲み方で味が分かるのかい?(ニヤニヤ)牡蠣半ポンドだな」
ヴィルマ「え?それだけでいいの?男なんだからもっと食べなくていいのかい」
ギイ「僕はしろがねだから。育ち盛りも終わったし」
ジョージ「私は機械だから。食べなくても補助燃料さえあれば」
ヴィルマ「ふ~ん。阿紫花は?アンタどーすんの。バター乗った生牡蠣食べた事ある?」
阿紫花「牡蠣は無理。生ものは日本以外で食いたくねえしな……。ステーキ……4分の1ポンドとサラダでもありゃいいや」
ヴィルマ「もっと食べなよォ、あんた痩せすぎなのよ。抱き心地悪いよ?もっと太んなよ」
ジョージ「君が言うな。太らせようとしてもムダだぞ。コイツは大量に食べさせるとすぐ吐くからな」
ギイ「胃が小さいんだろう。体質だな」
ヴィルマ「……アタシ一人ガツガツ食べてやるわよ。サーカスが肉体労働だってトコを、あんたらに教えてやるわ」
 食事も終盤になって。
ヴィルマ「食後はみんなコーヒーでいいのかい?アタシ、パフェとケーキ二個ね」
ジョージ「ワイン一瓶とステーキ1ポンドをたいらげて、まだ入るのか」
ギイ「サラダやパンを入れるとかなりの量だな」
ヴィルマ「甘い物は別腹よ!女の子だからね」
ジョージ「もう三十前だろう……アシハナ、どうした。まだ残っているぞ。……熱でもあるのか?」
阿紫花「いや、平気。見てたら気持ち悪くなってきちまった……(よろよろとトイレへ)」
ヴィルマ「失礼な坊やだね。人の食事風景見てるだけで気持ち悪くなるなんて」
ギイ「あれでよくヒットマンなんかやっていたな」
ヴィルマ「ああ、多分人形繰りとセックス以外は普通の人間以下なのよ。何も出来ない、って、手下(羽佐間)が言ってたし」
ジョージ「黙れビッチ。そのセリフを言っていいのは私だけだ」
戻ってきていた阿紫花「アンタも言うなよ」
 翌日の朝食時。
新聞を広げていたギイ「ん?……なんて事だ。昨日食事をしたレストランで食中毒だってさ。客のほぼ全員が食中毒反応だって」
ジョージ「何?」
阿紫花「じゃああたしが吐いてたのもそれ?……」
ギイ「そうかも知れない。食中毒は遅れて発症する方が危険なんだよ。しろがねの血で強化された体が、とっさに拒否反応を示したのかもな」
ジョージ「だがあの女は?しろがねでもないんだぞ。遅効性なら昨日は平気でも、不味いんじゃ……」
ヴィルマ「グドモーニンエブリボデェ!いい朝ね~!」
ギイ・ジョージ・阿紫花「……」
ヴィルマ「どうしたの?暗い顔して……」
阿紫花「アンタ、体おかしいとかねえか?」
ジョージ「普段どおりか?」
ヴィルマ「は?何よあんたら……(ギイが差し出した朝刊を見る)ゲッ、食中毒ゥ?やっだ冗談じゃない!あたしなんとも無いよ。あれじゃない?しろがねの血のせいでソッコー消化しちゃったんじゃない?」
ギイ「だが阿紫花は戻してしまっているからな。さて、しろがねの血はどこまで有効なのかな。しろがねの血が効果を発揮したからマドモワゼルは無事で、戻したのは阿紫花が小食なだけか。それとも阿紫花の方が正しい反応で、マドモワゼルの胃が丈夫なだけか……。個人差という話も考えられるね」
ジョージ「いや、ヴィルマの胃が特別丈夫なんじゃないかな」
阿紫花「あたしもそう思う」
ギイ「……(僕も)」
ヴィルマ「ヘイ・ボーイズ。ナイフの的に志願すんならそう言いな」
 姐さんは一番男前。敬礼!



〇聞きたくない
ギイ「阿紫花の髪の毛がなんだか逆立っているな。怒っているみたいだ。ケンカしたのか?君が何か無理強いしたんじゃないか?(ニヨニヨ)君の頬が再生が追いつかないほど腫れている事と、何か関係があるのかい?」
ジョージ「何も……ただ昨晩君が電話して来てから機嫌が悪いんだ」
ギイ「ああ、夜中の十二時に電話するなんて悪かったよ。急にあのデータが必要になったんだ。起きていてくれて助かったが、なんだ、君たち一緒にいたのか。でも君は普通の口調でデータの場所を教えてくれたじゃないか」
ジョージ「……最中だったんだ。結構佳境だったんだが、電話くらいかけながらでも出来るから、そうしたんだ」
ギイ「そりゃ怒るよ……。おい、あの時僕はついでに阿紫花にも人形の部品で発注が必要なものがないか、聞いただろう。電話口に阿紫花を出してもらって。そりゃ殴られるよ」
ジョージ「映画で言うならスタッフロール5分前の今まさに大爆発というところで携帯を押し付けたからな……。だがそこで殴られたんじゃない」
ギイ「……てっきり阿紫花は風邪を引いているのが、眠いのかと思っていたよ……。君、デリカシーのカケラも無いな……」
ジョージ「アシハナに同じ事を言われたよ。ギイ、君で三人目だ」
ギイ「三人?阿紫花が二人目?一人目?」
ジョージ「二人目だ。一人目は、大昔にナイアを相手に同じ事をして本気で再起不能にさせられかけた。司令からの通信を開けたまま事に及んでいたら殴られてな。以来何かと彼女には恨まれている気がしていた」
ギイ「え?ちょ、ちょっと待て」
ジョージ「しろがね-Oも兄弟姉妹ばっかりだったからな。新しい体になったら誰でもまずそうするっていうか……。私は極端に少ない方だったと思うがな。だからアシハナに対しては新鮮な感覚だ」
ギイ「それを、阿紫花にも言ったのかい?……」
ジョージ「言った。同じ事をしても君に対しては全然違うんだ、と。そうしたら人形の拳で殴られた。フッ……操りの速度が上がっていたよ」
ギイ「……腫れた頬で格好付けてもどうしようもないぞ。僕のような美男子ならまだしも。終わってから殴るなんて、阿紫花も忙しいな」
ジョージ「いや、ここまで話した一連の出来事は、事が終わらない内に起きた事なんだ。殴られた時まだ元気に入ってた」
ギイ「聞きたくない事を聞かされすぎて何に動揺していいのかも分からない……。阿紫花は君に押し倒された状態で片手で人形を操ったのか?……しろがね並みだな。しかしそりゃしばらく怒り続けるよ。君が必死に謝るんだね」
ジョージ「私はそれが聞きたくなかった(「やっぱり……」という顔)」
 「デリカシー?何それ新手の自動人形?」なジョージさんたちが好きです。
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