印刷 高速道路 1000円 機械仕掛けの林檎 小話8 忍者ブログ
http://7thcontinent.blog.shinobi.jp/
[179]  [177]  [174]  [172]  [171]  [170]  [167]  [166]  [165]  [164]  [163
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 つらつらつらと。

 小話8

〇SとM
阿紫花「あたし出会う前のジョージさんて、どんなんだったんで?」
ギイ「評判は最悪だったね。僕も今ほどいい印象を持ってなかったよ。いちいち自分が機械だって自慢するし。子どもをいじめるし」
ジョージ「……いじめてはいない。……傍で見ればそう見えただろうが」
ギイ「だからしろがねにも-Oにも人間にもハブにされるんだよ。君はいじめっ子だけどいじめられっ子だからなあ」
阿紫花「いじめんのはあたしだけにしたらいいんですよ」
ギイ「じゃあ僕はいじめっ子になる。おや、いじめっ子といじめられっ子でペアになってしまったな」
阿紫花「ジョージさん、解決しやした」
ジョージ「またハブか」
 あれ?




〇あーなーただーけ見つーめーてーるー♪
ジョージ「いかん、こんなヤツ見つめてワーキングメモリーのキャパシティを空費したら脳細胞のアポトーシスが無駄に進んでしまう気がする」
ギイ「阿紫花は痴呆を招くウイルスかい?君は長期記憶の密度が薄そうだからワーキングメモリーを阿紫花で一杯にしても余裕があるだろう」
フウ「前頭前野に保持メモリを増設するかい?それも阿紫花で一杯にしたらあたしは大笑いしてやるよ」
勝「僕は笑えないなー。それより情感領域に遮蔽システムを作った方が現実的じゃない?恋愛してる気持ちがなくなるよ」
阿紫花「何のお話でさ?坊や……」
ギイ「思春期を経験した者なら理解できるテーマさ」
阿紫花「……一日に何回オナるか、とか?」
ギイ「近いな。愛は人を見境ないサルに変えるのさ」
阿紫花「へえー」
ジョージ「騙されてるぞ、阿紫花……」
 恋だね!恋。



〇夏休みっていいよね(今冬だけど)
黒賀村のプチ商店のオヤジ「う~ん、どうしようかね」
店を手伝っているギイ「どうしたんだい」
オヤジ「いやね、そろそろ在庫の処分をしてすっきりするかと思ってね。こんな田舎だから、置いておきさえすれば大概は売れるんだけどね。車の無い年寄りしかいない家だったら、村の中で買い物をするしかないから」
ギイ「へえ。こんなでかい金だらいや、洗濯板なぞでも売れるんだね。時代遅れもいいとこだ」
オヤジ「そこはいろいろ使い道があんのさ。農作業や、赤ん坊の肌着の手洗いなんかにね。問題は、そういう使い道がないヤツさ。流行遅れなプラモだのオモチャだの、大昔に発売された歯磨き粉だの、アイドルの写真だのよ」
ギイ「歯磨き粉はともかく、アンティークなオモチャにはマニアもいるのでは?それに写真だって、オードリー・ヘプバーンの写真は今でも駅で売っているよ」
オヤジ「ダメダメ、いっぺん阿紫花さんトコの菊ちゃんに……パソコン?で調べてもらったんだな。ちょうどその頃の景気が良かった時代の日本の流行モノは今でも数が多いから売れねえだろうとよ。仕入れて日が経ってるからな、店の売り上げにはもう関係ないから廃棄しても差し支えはねえんだが……」
ギイ「……。オヤジさん、そういう商品を一つの棚に集めて置いてくれないか」
オヤジ「お、売る当てでもあんのかね。流石女殺し」
ギイ「別に僕が売るんじゃない」
 翌日。
阿紫花「な~んであたしが店番なんぞ手伝わなくちゃならねえんで?」
オヤジ「英良、テメエ昔万引きした分くれえは働けってんだ」
阿紫花「もう時効だっつの、クソジジイ」
ギイ「いいからここにいたまえ。若い女性がいっぱい来るぞ?」
阿紫花「若いつったって、素人の、二十歳にもなってねえガキどもじゃねえか。あたしの好みじゃねえや」
ギイ「大丈夫。君の好みの玄人がそろそろ来るから」
阿紫花「?」
 若いお嬢さんたちが向かってくる道の後ろを、でかいベンツが走ってくる。黒服に黒ネクタイの男たちが出てくる。
どっかのヤクザの親分「本当に阿紫花いんだろうな!ウソだったら、お前ェらエンコ(指)の一本でも詰めさせんぞ!」
手下「へ、へえ。でも昨日そういう情報が--」
親分「なんべん同じ事言ってんだテメエは!ケッ、ショボイ店だぜ。田舎も田舎じゃねーか。阿紫花がこんなトコで育ったとは思えねーな。山しかねーや。初めて来たけど、なんかこう、心のふるさと?な……」
 店の奥に身を潜めるオヤジ。
オヤジ「なんじゃありゃ……。明らかにヤー公だろ。阿紫花、お前ェ親分の女でも寝取って追われてるとか、借金があるとか--」
阿紫花「もしそうだとしても、バレるようなやり方しねえよ。……どっかで見たツラだな。……あ」
親分「あ!阿紫花!!テメエこの野郎ッ!(殴りかかるような口調で阿紫花を抱きしめる)なんで俺に何も言わねえで消えンだこのバカ!ブッ殺されてーか!?」
阿紫花「……はあ。出来ンならどーぞ」
親分「クソッ!俺にそんな事言えンのはテメエくれえだ。わざわざこんな田舎まで会いに来てやったっつのに……。はあ、相変わらずケツの軽そうなツラしてやがんなあ」
阿紫花「あんたは口が軽いから好かねえよ」
親分「そのつれねえツラがたまんねえ」
ギイ「すまないがムッシュー、営業妨害だ。何も買う気がないなら、出て行きたまえ」
親分「そりゃそうだな。おい阿紫花よ。店丸ごと買ってやっから俺と来いや。ちょうど女と別れてマンションも空いてるからよ。なんなら新しい部屋買ってやってもいいぜ。好きだろ、金」
阿紫花「ケッ。若ェ頃のあたしは何が良くてあんたなんかと寝てたんだろ。今思うと、あんたのそういう金に明かせたトコムカつく。結構でさ。他当たんな。若ェ男ならいくらでも買えンだろ」
親分「つれねえ事言うなよォ、阿紫花~」
手下「そうっすよ~!あんたが消えてから、親分が荒れて荒れて大変なんすから!女には愛想尽かされるわ、自分の店で暴れるわ、手下にナメられっぱなしになるわで!」
阿紫花「……そうみてえだな」
親分「阿紫花ァ~!お前ェがイイんだよ~!」
ギイ「……どっかで見た絵だな」
阿紫花「なんでこんな男ばっかなんだろ……。……うっせえなあ!。じゃあケータイの番号教えてやっから、そっちの棚全部お買い上げして行きな」
親分「マジか!」
阿紫花「ああ。ただし二度とこの村には来ンな。もし来たら二度と会わねえし、電話も取らねえ」
親分「約束する!エンコ(指)賭けるぜ」
阿紫花「あんたの指なんざ何の役に立つんだか。マス掻くくれえしか出来ねえ指なら、あってもなくても同じじゃねえの。賭けんなら命くれえ賭けな」
親分「その冷たいツラと声がたまんねえ……もっと言って」
阿紫花「用が済んだらとっとと消えな。あたしみてえな中年男のケツ追っかけて、みっともねえヤツ。鬱陶しいんだよ、いちいちいちいち人のケツ追っかけて来やがって(ヤクザ顔)」
親分「阿紫花~!!あ~、このまま浚って監禁してスミ入れてさんざヤッちまいてえ~!マジいいわ~!」
阿紫花「ケッ、あんたに入れられたスミならもう消えちまったよ。とっとと帰りやがれ!」
 ギイが指定した棚の中を全部親分が買って帰ったその後。
ギイ「思った以上に面白かったな。オヤジさんには心臓に悪かっただろうが」
オヤジ「オレは別に……それよっか、話終わるの待ってた娘っ子たちがなんだかおかしくねえかい」
 ぽ~、とした顔で阿紫花とギイが並んでいるのを見てる娘さんたち。
娘さんの一人「すいません、あの……」
ギイ「ん?ああ、三百え……」
娘「どっちが受ですか!?付き合ってるんですよね?」
ギイ「え」
娘「今はギイさんがいるから阿紫花さんはヤクザを捨てて外国へ旅立ったんですね!分かります」
 うんうん、とうなづく他の娘さんたち。
ギイ「そ、そんな無礼な誤解は無いですよ!娘さんたち!」
 その時、店の入り口で何かが落ちる音。真っ青なジョージ。
阿紫花「ジョ、ジョージさん」
ジョージ「……近くを通ったから、様子を、見に……」
ギイ「ちょうど良かった!ジョージ!阿紫花はもういい!あっちに連れて行ってくれ!コイツといると誤解されてしまう!」
ジョージ「本当に誤解か……?(明らかに不信の声)私の知らないところで君たち……」
阿紫花「ち、違いまさ!」
ジョージ「くッ、先に、帰るから……!(走って消える)」
ギイ「どこの少女漫画のヒロインだ!その反応わざとだな!?」
阿紫花「ジョージさん!本当に違うんですってば!分かってやってんのか!?」
娘さん「まあ!あの銀髪の外人さんも絡んでの三角関係……!?ギイさんの奪い合いなんですね!」
ギイ「(真っ青)だから違う!僕は女性以外興味ない!」
 
菊「あら、一人なの?ジョージ。英良は?お昼食べるんでしょ?」
ジョージ「(笑いをこらえながら)エイリョウは……プッ、くくく」
菊「?」
 ギイは誤解されやすい顔だけど、一番男らしいと思う。長くなっちゃった。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
mail
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人しか読むことができません)
必読:ブログの説明
 ※「か〇くりサー〇ス」女性向け非公式ファンサイトです。CPは「ジョ阿紫」中心。また、予定では期間限定です。期間は2010年内くらいを予定してます。
 ※管理人多忙につき、更新は遅いです。倉庫くらいに思ってください 
必読:閲覧にあたって
 ※女性向け作品を載せております。興味のない方や男性の方、また同性愛やBLに嫌悪感を抱く方の閲覧もお控え下さい。また、年齢制限表記も厳に従い下さい。 
※公共機関や共有PCからのアクセスはお断りいたします。
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新コメント
[05/26 chisa]
[03/15 デラ]
[03/14 chisa]
[03/13 デラ]
[02/21 デラ]
他ジャンルのサイト様
相互やお気に入りサイト
このサイトへのリンク
機械仕掛けの林檎
http://7thcontinent.blog.shinobi.jp/

※同人サイトに限りリンクフリー 
※管理人様未成年のサイトからのリンクはご遠慮下さい。

※バナーはお持ち帰りでどうぞ。直リン不可です。

http://file.7thcontinent.
blog.shinobi.jp/banner.gif
プロフィール
名前:デラ
性別:女性(未婚)
年齢:四捨五入して三十路
備考:体力と免疫力が無い

Copyright (c) 機械仕掛けの林檎 All Rights Reserved.


忍者ブログ [PR]